ということで、ミードのDCモータードライブの登場により、駆動モーターのDC化が現実味を帯びてきたのです。
そもそも当時はステッピングモーター用の駆動回路など設計できませんでしたから、DCモーターを使うことしか頭にはありませんでした。
そこで出来たばかりのセンサーと回路とモーターを赤道儀に取り付け、実験しました。
(モーターはおもちゃ用のマブチモーターで、ギアはビデオデッキを分解したときに取ってあったものを無理矢理加工して取り付けました。)
このとき赤道儀はセッティングする必要はありません。
極軸がずれていても、うまく追尾しないとけないのです。
スイッチを入れます。
するとセンサーが太陽の方に向かって動いて行くではありませんか!!
アドレナリンが溢れてきます。
久しぶりのドキドキです。
モーターも力無く(?)回っています。
後で分かったことですが、ギア同士のかみ合わせがずれていたせいでした。
センサーが太陽のほうを直視するとモーターはぴたりと止まります。
何秒か止まっていると、また太陽に向かって動き出します。
実験は大成功です。
消費電力もモーターが動くときだけしか必要としません。
(ここもミソです。)
後はしばらく実験し、完成させればいいのです。
こうして出来たのが太陽光追尾装置初号機なのです。
ここまで出来るのに2年弱かかったことになります。
この間は図書館によく通いました。
はいないし・・・。
こんなに勉強したのは受験以来です。
でも、好きなことで勉強するって楽しいものですね。