系統連係太陽光発電について調べていくと、新たな発見がたくさんありました。
意外と知られていないものについて、以下に述べたいと思います。
1.売電の制限について
2.瓦一体型の太陽電池とパネル後載せ型について
3.売電メーターの交換について
4.補助金交付の時期について
まずは1.売電の制限についてです。
系統連係太陽光発電を設置すると、発電した電力を電力会社が必ず買ってくれると思っているはずです。
しかしそうとばかりもいえないのです。
まずは発電所から家庭への電気の流れを見てみます。
発電所で数万Vの発電が行われ、さらに電圧を上げて電線で送ります。
電圧を上げた方が送電ロスが少ないためです。
電力消費地に近づくと、変電所で6000V位に電圧を下げて電線で送ります。
町中でよく見る電線です。
そして電柱に取り付けてあるトランスでさらに100V、または200Vに電圧を下げて家庭に送ります。
電柱のトランスから家に引かれている引き込み線です。
このトランスは各家庭に一つが対応しているのではなく、一つにトランスで数軒~十軒に対応しています。
(一つのトランスでまかなわれる範囲を同一構内といいます)。
電気を電力会社から買う場合は何も問題はありません。
しかし作った電気を電力会社に買ってもらうときに問題が起こります。
作った電気を家から送り出すことを逆潮流といいますが、その逆潮流はトランスまでしか行きません。
つまり逆潮流の電気はトランスから別れている十数軒の家庭にしか行かないのです。
自分の家で作られた電気は遠く離れた場所で使われるのではなく、隣近所の家でしか使われないのです。
そのため、仮に自分の住んでいる地域全体に系統連係太陽光発電設備を取り付けていたら、いくらたくさん発電しても電気を使ってくれるところがないので、売ることができないのです。
そういう事態を防ぐために、事前に電力会社の調査があります。
今のところ売電できないということはほぼ無いようですが、それでも可能性はあります。
その場合は諦めるしかないのでしょうか。
一つだけ方法があります。
それは自前でトランスを取り付けることです。
そうすれば同一構内を気にすることなく売電ができます。
その場合は約30~50万円かかるそうです。
システム発電量10kw未満では家庭で使い切れなかった余った電気(=余剰電力)を売るので売電量は大きくなく、大抵は同一構内で売電できますが、10kW以上では全量買い取り制(発電した電気をすべて売電すること。自分で使う分は電力会社から買う。)なので、同一構内で消費されない場合があり、トランスを自前で取り付ける必要に迫られます。
以上のこのような制度に関して、契約書にサインする場所があるのですが、わかりにくい内容になっていて、果たしてみんな理解してサインしているのかはなはだ疑問です。
もし仮に、トランスを取り付けなければならない場合の費用負担は、はっきりとは分からないが、これからシステムを設置する家庭のものになるでしょう、と業者の人は言っていました。
ですので、システム取り付けも早い者勝ちです。
次は2.瓦一体型の太陽電池とパネル後載せ型についてです。