ツユクサといえば、理科の観察で、葉の裏の気孔の観察の材料としてよく使われています。
ムラサキツユクサの方が適しているようですが、どちらでもかまいません。
葉の裏の透明な表皮を薄く剥ぐのに、苦労したことを思い出します。
その他には何も印象に残らない植物ですが、調べてみるといろんなことが分かりました。
花は早朝に咲き、午後には閉じてしまうので、花に露のつく草という意味で、「露草」と言われるという説もあります。
もっともらしく思えます。
花は青色で葉の緑色と実にあっていて、目を引きます。
よく見てみると、とても美しい花であることが分かります。
花びらは3枚あり、上の2枚が青色で下の1枚は透明です。
まるで蝶が羽を広げているようです。
つぼみの時はさらに興味深く、貝殻のような2枚の葉っぱの中に、つぼみが隠されています。
めしべは1本あります。
おしべは6本ありますが、そのうち2本にしか花粉はなく、残りの4本は虫をおびき寄せる役目をしているそうです。
雑草はほとんど薬草にもなります。
基本的に干して煎じて飲みます。
もちろんツユクサにも効能があり、解熱、利尿、解毒、かぜ、熱性下痢、水腫(すいしゅ)、心臓病などに効くそうです。
ツユクサのもう一つの利用法は染め物です。
ツユクサの花汁で染めた布は、水に浸すと簡単に色が抜けるため、友禅や紋染めの下絵に用いられているそうです。
ツユクサは用水路で簡単に見つけることが出来るので、初夏に咲く花を観察してみてはいかがでしょうか。