昔の人はそのことが分かっていたのでしょう。
いろいろ体験して良い方法を残していったはずです。
このレンゲにしても窒素固定菌のことなど知らなかったはずです。
しかし長い年月を経て、効果は分かっていったのでしょう。
私の村でもかつてはどの田圃もレンゲ畑だったのですが、一時期、私のところの田圃を除いて、ほとんどの田圃でレンゲを作らないようになりました。
レンゲは雑草としか思っていないようでした。
しかしうちではヤギもおり、餌として重宝していたと共に、父親が窒素固定菌の重要性を知っていましたから細々とレンゲを生やしていました。
時にはレンゲの種が隣の田圃に落ちると苦情を言われたこともあったようです。
それが今ではレンゲはいいぞという噂が全国的に流れ、レンゲを生やす田圃も増えてきました。
レンゲを侮るなかれ!レンゲにはたくさんのいろんな要素が詰まっているのです。
はっきり言って、田舎で農業をしている人で、本気でこれからの農業を考えている人は多くありません。
たいていがJAなどが推奨している指導法に従っているだけです。
この時期にはこの薬を、この時期には剪定を、この時期にはこの肥料を、と。従っていれば無難なものは出来ます。
販路も確保してくれます。
しかしそれまでです。
言われた通りにやっていて、もし法律や、流通などが変わって、後は自分たちでよろしくねと言われたらどうするのでしょうか。
仕入れ、販路も開拓しなければなりません。
自分たちの生産物を他と区別するために、何か特徴を出さなければなりません。
そんなことに取り組んでいる人たちはほとんどいないのが田舎の現状なのです。
一部の人だけががんばっています。
このままでは日本の農業が潰れます。
おそらく国は何にもしてくれませんよ。
対策はすべて後手になっているのはおわかりだと思います。
これからは自分たちの食べるもの、商品は、自分たちで責任を持って作らなければならない時期に来ているのではないでしょうか。
田舎には土地はたくさんあります。
やる気さえあればこれほど生産性もあり、やりがいのある仕事はないのではないでしょうか。
以上、私設農業推進委員会からの広報でした。