近年世界的に、太陽エネルギーを利用した発電で太陽熱発電に熱い視線が注がれています。
一般的には太陽を利用したエネルギーとして、太陽電池が挙げられます。
これは基本的に動く部分がないので、壊れにくく管理がしやすい特徴があります。
しかし発電効率があまり良くないので、太陽エネルギーの15%位しか電気に変換できません。
そのため大きな電力を得ようとすると広大な土地が必要となります。
これをエネルギー密度が低いといいます。
(原子力発電はエネルギー密度が高いものの代表です。)
太陽のエネルギーのほとんどは熱です。
この熱をうまく利用すれば太陽電池よりももっと効率よく発電できます。
昔から取り組まれている方法は、鏡で太陽の光(熱)を集め、水を沸騰させ、その蒸気で発電機のタービンを回すものです。
この原理は火力発電も原子力発電も同じです。
ただ、水を沸騰させる燃料が異なるだけです。
水の代わりに油や溶融塩を使うこともあります。
水よりも多くのエネルギーを蓄えることができるのです。
日本にも同じような実験施設が仁尾にありました。
仁尾サンシャインランドです。
かなり昔に取り壊されてしまいました。
もったいない。
太陽熱を利用した発電装置は太陽電池の半分くらいのコストで済むということです。
これから薄膜、色素増感、多波長利用など太陽電池が開発されてさらにコストダウンが進むと、太陽熱発電よりも低コストになるかもしれません。
どちらもこれからどうなっていくのか楽しみです。