思いもつかないものからエネルギーを取り出すことの研究が進んでいるようです。
以前に香川県で名物のうどんのゆで汁が環境汚染につながっていて困っているという話題がありましたが、今回はなんとその問題のゆで汁をすべて無駄なく使い切ることができそうだというのです。
それは広島国際学院大工学部の渡辺昌規準教授らによって進められています。
ゆで汁にはうどんのでんぷんが含まれています。
でんぷんを沈殿させて分離し、家畜の飼料にしたりバイオエタノールを作り出したりして利用するのです。
また、沈殿させた上澄み液は冷却水として利用します。
ゆで汁にタンパク質分解酵素を入れて沈殿させ、米ぬかと酵母を入れて発酵させます。
すると3リットルの湯でうどん300gを茹でたゆで汁から1%強のエタノールができるそうです。
エタノールを精製した残りかすも飼料や肥料に使えるということです。
捨てるものは何もありません。
夢のような話です。
最近では古着からもエタノールを大量に作り出すことに成功していますから、本当にもう捨てるものは何もなくなってしまうようになるかもしれません。
以前のゆで汁環境破壊問題ではうどん店の規模によって廃水処理施設を設置することで合意したようですが、中には設置費や管理費にお金が出せず、店を畳んだところもあるようです。
今回の研究に関しては技術的な解決も重要ですが、少ない設置費用や管理費がリサイクル設備普及の鍵になってくるかもしれません。