先日のニュースで岡山県真庭郡において、E3燃料を使用する車の実用走行試験の報道がされていました。
E3燃料とは、エタノールをガソリンに3%加えた燃料で、特別にエンジンに手を加えなくても問題ない割合とされているものです。
エタノールを10%加えたものはE10といわれます。
環境面からいえば、E3よりE10燃料の方が優れています。
しかしE10場合、エンジンの様々な部分に手を加えなければならないので、今のところ日本では、従来のエンジンのままで使うことが出来るE3が主流のようです。
E3燃料についてはこちら。
なぜE3が話題になるのかというと、単に排出ガスが、ガソリンだけの時よりも環境によいから、というわけではありません。
エタノールを燃やすわけですから、二酸化炭素は排出されます。
でもこの二酸化炭素がミソなのです。
エタノールは植物発酵から得られます。
植物は生長するのに光合成を行いますが、このとき大気から二酸化炭素を取り込みます。
そしてその植物を発酵させてエタノールを得て、燃料とすることで二酸化炭素が排出されます。
しかしその二酸化炭素は元々大気中にあったものなので、二酸化炭素は増えるわけではありません。
このことをカーボンニュートラルといいます。
エタノールは様々な植物から得られます。
沖縄ではサトウキビの絞りかすからE3燃料を作り、走行実験を行っています。
今回の岡山では、廃材からE3燃料8000リットルを作り、公用車20台で実験するそうです。
真庭は山林が豊かですから、林業と絡めて廃材からE3を作ることにしたのです。
このように、その土地に合ったものから燃料を作り、その土地で消費するという、いわゆる「地産地消」の考えです。
自給自足を勧める私としては、このように公が動いてくれるのはとてもありがたいことです。
さらにガソリンが高くなるかもしれない現在、早くE3燃料が安く手軽に使用できるようになって欲しいものです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090503-00000508-san-bus_all