車の燃費を気にしている人なら気になっていたと思います。
そう、新型ワゴンRです。
私もCMを見てからずっと気になっていたのですが、回生ブレーキシステムを搭載したのだろうと思い、詳しく見てみようとまでは思わず今まできてしました。
しかし詳細を知る機会があり、いろいろと工夫してるな、と思ったので少し紹介させてもらいます。
スズキによると、
・エネチャージ
・エコクール
・新アイドリングストップシステム
の3つをキーワードとしてあげています。
エネチャージについてですが、ご推察の通り、回生ブレーキシステムのことです。
基本的には走行中は発電せず、減速するときやブレーキを踏んだときに発電してバッテリーに充電するシステムです。
現在の一般の自動車は、エンジンがかかっているときには同時に発電機も動かしています。
このときに生まれる電気をバッテリーに充電します。
しかしバッテリーが満充電になっても、発電機はエンジンに物理的に繋がっているため発電機は動き続けます。
このときエンジンにはあまり負担はかかりませんが、発電機の動きは無駄です。
勘違いしている人がいるのですが、発電機が回っている間は常に同じ力が必要なわけではありません。
発電機に繋がれている負荷によって回転させる力も変わってきます。
ですから物理的に発電機を止めてしまう必要はないのです。
負荷を0にしてやればよいだけです。
よく自転車の発電機が例に挙げられますが、ちょとしたごまかしと言えなくはありません。
自転車の発電機をタイヤに接触させた状態で、ライトだけをON、OFFさせると回転力の違いがよく分かります。
推測ですが、ワゴンRも物理的なエンジンとのON、OFFではなく、電気回路的にON、OFFさせていると思われます。
【パナソニック電動アシスト自転車】
同じような回生ブレーキシステムを搭載していた電動アシスト自転車がかつてサンヨーから発売されていました。
パナソニックに吸収されてからも存続しています。
よかったです。
マルキン自転車という会社からも発売されているようです。
【フライホイール 日鉄エレックスより 電気エネルギー→運動エネルギーと読み替えてください】
余談ですが、現在のほとんどの車において、走ってるときのエネルギーは減速時に主に熱エネルギーに変えて捨てています。
もったいないです。
かつては減速時のエネルギーを大きな重たい鉄の円盤であるフライホイールに移して貯める実験もしていましたが、車重が重くなったり、円盤の回転の影響で車の挙動が不安定になったりしたため、実用化はされませんでした。
次にエコクールについてです。
これはアイドリングストップになるとエアコンもOFFになり、送風だけになるので、室温がすぐに上がってしまうのを緩和する機能です。
簡単に言えば保冷剤をエアコンで凍らせておき、送風時にもその保冷剤で冷たい風が送られるというものです。
軽自動車では初めてだそうです。
保冷剤の効果が無くなってしまったら発電するようになっています。
最後に新アイドリングストップシステムです。
今までは停止時にエンジンがストップするようになっていましたが、今回は時速13km以下になるとエンジンがストップするようになっています。
早めに燃料カットして燃費向上に役立てようということらしいです。
涙ぐましい努力です。
ハンドルを動かしたり、アクセルを踏み込んだりすると再びエンジンがかかります。
バッテリーとセルモーターに負担がかかりそうですが、そのあたりはクリアーしているのでしょう。
それらの工夫の結果、燃費が28.8km/lになりました。
凄いです。
しかしバイク好きの私としては、自動車なのにバイクの燃費よりもよくなってしまうのを素直に喜べません。
もう少しするとあのスーパーカブをも超えてしまうのではないかと怯えています。
スズキ新型ワゴンRのHPはこちらです。
なかなか興味深いですよ。